概要
6/25に予定されているパッチ14.7はセット14最後の競技用パッチとして、Tactician’s Crown(世界大会)に向けた最終調整が行われる重要なパッチです。
前パッチ14.6で強化されたヴァンガードやエグゾテックが環境を支配しすぎていた反省を受けて、以下のような修正が実施されました:
Mort氏の一時離任
7月7日から3か月間、Mort氏はRiot社内の別プロジェクト支援に移ることが発表されました。
14.8までは彼が担当しますが、セット15以降のパッチ紹介は別チームやコミュニティに託される予定です。
特性バランスの再調整
ヴァンガードとエグゾテックにナーフが入り、特に中盤の耐久力が弱体化しました。
一方でニトロやエクセキューショナーには小規模なバフが入り、関連ユニットの強化もあわせて調整されています。
ユニットの個別調整
ザイラ、ヴェックス、ジグス、ヴェイン、チョ=ガスなどの不人気〜中堅ユニットにバフが入り、選択肢を広げるような方向に調整が入りました。
システム変更
ラディアントアイテムの名前が統一され、ステージ5以降のカルーセルでは「完成品アイテム優先」に。
変更点
システム
- すべてのラディアントアイテムは、それぞれ固有の名前ではなく「ラディアントXXX」にリネームされました。
- ステージ5以降のカルーセルでアイテムを選ばなかった場合、可能であれば最高コストのチャンピオンよりも完成アイテムが優先されるようになります。
ダブルアップ(Double Up)
- チームキャノンのクールダウンは、星の数ではなくユニットのコストに基づくようになりました。
クールダウンはコスト1/2/3/4/5に対してそれぞれ3/3/3/5/5ラウンドです。 - チームキャノンでは★1ユニットのみ送信可能です。
- 複製装置のギフトアーマリーは、「3つの小型複製装置」に変更されました。
- 「ReinFOURcements(レインフォースメント)」がこのモードから削除されました。
ユニット
ザイラ
- メインの蔓ダメージ:290/435/660 → 305/460/685
- サブの蔓ダメージ:145/220/330 → 150/225/340
ドクター・ムンド
- 回復HP割合: Healthの5% → 2%
ヴァイ
- スペルシールドのAP反映率:275/350/500/650 → 260/335/500/665
グレイブス
- 飛翔体の攻撃力割合:35% → 33%
- タイタニック・ハイドラとウィッツ・エンドの効果が、5回ではなく通常攻撃1回ごとに1回発動するように変更
シヴァーナ
- スペルによるHP回復量:200/270/340 → 210/285/360
ヴェイン
- 攻撃力:50 → 53
フィドルスティックス
- 攻撃速度: 0.70 → 0.75
アニー
- ミニファイアーボールダメージ: 45/68/300 → 42/63/300
ジグス
- スペルダメージ:250/375/1500 → 265/400/1500
チョ=ガス
- 体力:1000 → 1100
ニーコ
- シールド量: スペルシールド:280/300/1500 → 295/315/1500
ミス・フォーチュン
- 攻撃力:53 → 56
- シンジケート7時の貫通ダメージ:33% → 40%
ヴェックス
- メインスキルダメージ:180/270/1100 → 190/285/1150
サミーラ
- 基本弾数: 20 → 22
- AMPごとの追加弾数:2 → 1
ザック
- ウィルス一つあたりの魔力増加量: 4% → 2%
- 基本スキルダメージ:115/175/1000 → 140/210/1000
レネクトン
- 体力:1000 → 1100
特性
サイファー
- ステージ毎の敗北ボーナス:16/20/24/28 → 13/18/23/28
エクセキューショナー
- (4): クリティカル率 45% → 50%
- (5): クリティカル率 50% → 55%
エグゾテック
- (7): 体力 300 → 270
- ホロボウ:新たに攻撃力+15%を付与
ニトロ
- クロム1つあたりの体力: 11 → 12
ヴァンガード
- (6): 最大体力の48% → 45%
オーグメント
ゴールド
背水の陣
- HP回復量:200 → 150
メモリーバンク
- 3-2ラウンドでは出現しなくなりました
オーバークロック
- 無効化
交換部品
- 無効化
ソーンプレートアーマー
- 回復量:35% → 30%
プリズム
即決
- 状態:無効化
ルーデン エコー III
- ダメージ:100–250 → 110–300
メタ予想
今回のパッチは、「メタの広がりと健全化」が最大の狙いです。
14.6では、ヴァンガードやエグゾテックが持つ「高すぎる基礎耐久」によって、多くの構成が中盤で機能不全に陥る環境でした。
これを受け、対象特性に明確なナーフを与えつつ、従来劣勢だった構成やユニットに幅広くバフを加える形で、選択肢の多いメタを目指していると考えられます。
競技シーンを意識した調整により、メタが特定の構成に偏ることはなく、進行中のユニットや盤面状況に応じた柔軟な構成判断が重要となるパッチ環境になりそうです。
最後に、Mort氏の一時離任はTFT開発チームにとって大きな転換点ではあります。
マスコットキャラクター的存在の彼がしばらく姿を見せなくなるのは寂しいですが、本人が「体制は整っている」と明言している通り、チームとしての成熟や後進の育成が順調に進んでいることも今回の発表から伝わってきます。
仮にこのまま正式にTFTチームを離れることになったとしても、これまでTFTを支えてくれた彼の新たな挑戦を、私たちプレイヤーとしても温かく応援していきたいですね。

TY Mort
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